歴史マニアのための魏晋南北朝史~歴史の真髄〜

三国時代から西晋、八王の乱、永嘉の乱、そして東晋と五胡の時代へ。

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2017-02-07から1日間の記事一覧

法家政治の反動~正始の音2~

曹芳の即位後、魏は弛緩する。ゆるむ。 厳格な人生を歩んできた司馬懿は世から煙たがれる。 皇帝権という権力の空白 厳しい法家主義政治の窮屈さ 玄学清談の気風を産む 、「正始の音」という時代に差し掛かる。 曹爽と司馬懿の二人で皇帝を輔弼するという非…

当代随一のキャリアを極めた司馬懿、世から煙たがれる~正始の音~

人臣としての当代一流のキャリアを極めた司馬懿。 当時の名士としては、一流の業績と経歴を持つ。 録尚書事 事実上の宰相 軍功 事実上の大将軍 蜀と呉を防ぎ、遼東を征伐する。 遺詔通り、曹叡を盛り立てた。 曹叡崩御のとき、司馬懿は60歳。 三国志の英雄は…

漢王朝正統アイディンティティ

漢王朝正統アイデンティティ。 漢朝400年の後を承けて、 建てた魏。魏は、歴史に伝統に伝説に挑戦した。 漢朝400年の歴史は、 皇帝は劉氏しかありえないという 伝説をもたらした。 これは大きな漢人のアイディンティティにもなる。 漢が本来の正統である。 …

曹魏の文帝曹丕・明帝曹叡は皇帝専制を実現した。

曹魏は、漢王朝が正統であり、皇帝は漢、すなわち劉氏でしか ありえないという思想に挑戦した。 王莽に続いての挑戦である。 輔弼か禅譲か、悩んだ結果、曹丕は禅譲を選んだ。 多分曹操も同様に意思表明していたのだろう。 ※曹魏・・・ この曹操が創業し、曹…

司馬懿の戦歴は、曹叡崩御時相対的に他を圧倒。

曹叡即位後、荊州戦線指揮官として、 南陽郡宛に出鎮してからの戦歴を下記に記す。 11度の戦歴がある。要所要所、都度重要な事件を挿入する。 ①226年 対呉 襄陽攻防戦 ②227年ー228年 孟達征討戦 ③228年 呉 石亭の戦いにおける荊州戦 ④230年 曹真の対蜀征伐 …