歴史マニアのための魏晋南北朝史~歴史の真髄〜中国史・日本史全般拡大中

これまでは三国時代から西晋。今は八王の乱、永嘉の乱。八王の乱、永嘉の乱は最高に面白い。

攻城戦 夜討ちや夜の銅鑼、鬨の声の効果。

攻城戦について、

よく語られる情景の一つとして、

守兵を眠らせないというのがある。

 

 

 

夜討ちを繰り返したり、

銅鑼や罵声、鬨の声で

守兵が眠れず、士気が低下した、

それで隙ができて、

謀略が成功し、落城した、という話だ。

 

頭では何となくわかる情景だが、

何となくリアルティにかけている感じがしていた。

 

だが、最近わかるようになった。

 

北朝鮮のミサイルだ。

 

彼らはわかりやすく朝七時頃にミサイルを撃ってくる。

 

私は音はならないが、

Jアラートの警報音で起こされる人もいると聞く。

 

これを毎日繰り返されると、

そのうちに北朝鮮の存在を意識せざるを得ない。

 

実際に報道等でかなり意識している人もいるのだろう。

 

と考えている時に、

私は気づいた。

 

夜討ちや、銅鑼、鬨の声はこの効果だと。

 

●夜に攻めかけることの意味

 

光武帝劉秀が河北平定期に、

王郎の籠る、邯鄲攻城戦で夜討ちを繰り返していた。

 

寝れないのは誰しも辛い。

いつ攻めかかってくるのか、

その恐怖、緊張感も辛い。

 

つまりその効果が出るだけでいいのだ。

 

例えば、

毎日12時に事前告知もなく、

東京のど真ん中で花火が五発上がるとしよう。

そうなると、おちおち寝ていられなくなるのではないか。

 

寝ていれば、ドーンという音で起こされる。

それが何度か、例えば一週間も続けば確実に、

寝れないであろう。

 

12時が終われば、多分寝れる。

人間とは習慣の動物だからだ。

 

しかしこれが、深夜1時にずらされたらどうだろうか。

 

今まで12時だった。

今日は花火がない。

よし、寝れるぞと、眠りについたあと、数十分後に

ドーンと花火が上がる。

 

これがやはり数日間続く。

そうなると、眠れなくなる。

 

緊張感の続く戦闘行為の中で、

これはきつい。

徐々に集中力がなくなっていく。

 

この手法が用いられるのは、

大規模な城塞、堅城などで使われる。

 

正面切って攻めかかるのは、

被害が大きい。

もしくはそれでは攻略の目処が立たない。

 

そういうときに使われる。

時間がかかるが、

この夜の精神戦を繰り広げるというわけである。

 

文章の世界では分からなかったが、

北朝鮮のミサイルで情景がはっきりした。

 

夜ではないが、

大坂冬の陣で、

徳川家康が、大筒で大坂城を射かけるシーンがある。

あれで、淀殿が参ってしまって、

講和するというあの話だ。

 

あれだけ大風呂敷を広げて、

10万の軍勢を集めて戦ったのに、これで

終わりか、と結果がわかる後世の我々に憤りを感じさせる。

 

しかし、あれは相当な効果があったのだ。

 

戦に慣れていない人間からすれば相当なことだ。

眠れず、命の危険を常に感じ続けるというのは精神的に大きな負担を強いるものだ。

 

自身、落城の経験をしたことのある淀殿は、

過去の嫌な体験をそうきさせるのに充分だったのだろう。

 

徳川家康がそこまで読んで行ったかどうかは、

わからないが、ただ武器を振るうよりも何倍の効果があるということである。