歴史マニアのための魏晋南北朝史~歴史の真髄〜

三国時代から西晋、八王の乱、永嘉の乱、そして東晋と五胡の時代へ。

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2017-01-25から1日間の記事一覧

中国史における1000年に渡る覇道と王道の対立=法家と儒家の対立

秦漢時代から魏晋南北朝の終わりまで、 政治の底流にある、対立軸が 法家思想と儒家思想の対立だ。 隋唐における律令政治の完成がその終止符を打つ。 鮮卑系の隋唐が漢人の復古思想への憧憬を叩き壊す。 少々意外かもしれないが、 諸葛孔明は法家思想に立っ…

三国時代は法家と儒家の思想対立の過渡期

実は三国時代というのは、 この、法家を採るか、儒家を採るかという 歴史的な思想対立の過渡期にある。 この振幅、振り幅が政治体制を決める。 春秋時代末期から、 隋の煬帝が登場するまで、 この対立は続く。 わかりやすく言うと、 秦の始皇帝は、法家思想…

魏の曹丕の弟排除、曹叡の近臣重視は同じく皇帝権の強化

曹丕が弟を排除したことは よく批判される。 曹彰・曹植を洛陽に留まるのを許さなかった。 曹叡は皇帝独裁を目指した。 中書監劉放、中書令孫資の二人を中心に、 曹叡は独裁を行なった。 これらは同様の意図だ。 曹丕は、皇帝独裁を志向するため、 それぞれ…

諸葛孔明 北伐考 これ以上があったのか。

やりきるとは何かを、 諸葛孔明の北伐は教えてくれる。 内政充実、 幅広い外交、 大胆かつ慎重な対魏戦略。 遼東の公孫淵に騙され、 蜀漢との同盟以外効果的な外交ができなかった、 呉の孫権と対照的である。 諸葛孔明の北伐、 何度も繰り返し読むと味が出る…