歴史マニアのための魏晋南北朝史~歴史の真髄〜

三国時代から西晋、八王の乱、永嘉の乱、そして東晋と五胡の時代へ。

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2017-04-26から1日間の記事一覧

三国時代に九錫に関連して禅譲まで至らなかったケースが散見される。

禅譲までの至らなかったケースが下記4ケースある。 ●諸葛亮: 諸葛亮は非公式に李厳から九錫を受けるようにと勧められている。 229年のようで、第三次北伐で武都・陰平を制圧したタイミングのようだ。 同年孫権が皇帝を称したので、それを受けてなのではな…

王公・執権・九錫の三点セットが禅譲王手

王莽以来の禅譲に際して、 九錫のみが共通項である。 諸侯の最高位(王号など)は共通ではない。 政権における最高執権位(宰衡、丞相、相国など)も共通ではない。 孫権はこのような特別な最高執権位についていない。 九錫のみが共通項である。 禅譲直前の…

司馬昭が受けた、晋公・相国・九錫の意味

司馬昭以前に九錫を受けたのは、 王莽・曹操・孫権である。 司馬昭含めて四者を比較する。 比較すると、司馬昭が輿論形成に腐心していたことがよくわかる。 ●王莽の場合: 足掛け9年、九錫を得てから4年で禅譲である。 大司馬に就く前に王莽は左遷されていた…