歴史マニアのための魏晋南北朝史~歴史の真髄〜

三国時代から西晋、八王の乱、永嘉の乱、そして東晋と五胡の時代へ。

v

蜀漢皇帝劉禅在位年数は、当時皇帝在位年数第二位であった。

下記が歴代中華皇帝の中で在位年数が

長い者から順に挙げたものである。

---------------------

①清康熙帝61年

②清乾隆帝60年

③前漢武帝54年

④遼聖宗49年

⑤明万暦帝48年

⑥南朝梁武帝47年

⑦遼道宗46年

⑧明嘉靖帝45年

⑨唐玄宗44年

⑩北宋仁宗41年

⑪蜀漢後主40年(劉禅)

⑪南宋理宗40年

-----------------------

 

中国史上歴代皇帝

(秦始皇帝以降。以前の周などの天子は除く。)

では、劉禅は在位年数11位である。

そして、蜀漢滅亡時点で、劉禅よりも

在位年数が長い皇帝は、前漢武帝しかいないのである。

つまり、皇帝在位年数第2位であった。

 

南北朝の歴史を紐解くと、

よく梁武帝の在位年数が取り上げられる。

長い、または長すぎると。

それは、梁武帝以前の歴代皇帝在位年数第2位の

劉禅を超え、前漢武帝の54年に迫りつつあったからである。

在位年数47年で侯景により終焉を迎えた。

 

我々現代日本人からすると、

今上天皇は、来年で在位30年に渡り、

その前代昭和天皇は、在位64年に渡るため、

何となく30年でさえも少し短く感じる。

しかしながら、

中華皇帝で昭和天皇の在位年数を超えるものはおらず、

30を超える皇帝すらも数少ないのが現実である。

 

在位年数の長さは、社会の安定に寄与する部分もある。

劉禅の在位年数の長さは、

客観的に判断できるプラス材料の一つである。