歴史マニアのための魏晋南北朝史~歴史の真髄〜中国史・日本史全般拡大中

これまでは三国時代から西晋。今は八王の乱、永嘉の乱。八王の乱、永嘉の乱は最高に面白い。

名族の存在は学歴社会に似ている

名族社会・貴族社会は学歴社会に似ている。

 

「私は司馬丸々と申します。」

 

「ああ、あの河内温県の司馬さんですか。

 

それは厳しい教育を受けたのでしょう

 

先祖の遺風も受けているのでしょう

 

文武両道なのでしょうね。

 

兄弟みなさん優秀なのですか。」

 

などと名前だけで諸々想起される。

 

これは学歴に似ている。

学歴は、出身者になぞらえられる。

東大出身ですか。

 

ああ、夏目漱石とかもそうだよね。

とか、

色がつく。

 

東大の場合は、周りに行った人がいない場合、

ガリ勉のイメージが強いので、

暗いとかコミュ障とか勝手に思われる部分もある。

 

つまり、

名族は先祖の遺風を継ぐのだ。

社会に出た瞬間から、色がついているのだ。

そういうところも学歴に似ている。

 

偏差値のようなものが、

名族の格である。

具体的には、名族の格というのは、九品官人法における、門地二品であるかどうかで、

一つの格が分かれるというわけだ。

 

血が能力をも継ぐ。遺伝子は繋がっているのだから、

正しいと言えば正しくはある。しかし、

どうやらその遺伝子が顕現するのかどうなのかは、

歴史が示すとおりだ。

 

にもかかわらず、

東大生だから、京大生だからということで、

一律頭が良いという先入観は強い。

頭でっかちで、受験勉強だけできた人ももちろんいるにもかかわらずだ。

 

それと同じで、名族への先入観は強い。

 

・あなたは、

琅邪王氏なんですね。

王丞相(王導)のような、輔弼の名臣になれる血を引いているんでしょうね。

やはり書聖王義之のように達筆でいらっしゃるんでしょうね。

 

・あなたは、

陳郡謝氏なんですね。

古の謝安石(安石は、謝安の字。名前でそのまま呼べるのは父母と主君のみ。

そうしないと、盧志(范陽盧氏)が陸機に対して、陸機の祖先を陸遜・陸抗と

呼び捨てして、陸機から恨みを買ったようになる。)

のように教養もあって、悠然としているんでしょうね。

 

といった感じだ。

 

 

 

それに比べて、

ぽっと出の皇帝は

何処の馬の骨だかわからない。

 

実力主義で這い上がったとはいえ、

いったい何者なのか。

全く読めない。得体の知れないものになる。

それが、自分たちの知らない考えのもとに、

行う政策だったりすると反発したくなるわけだ。

 

中国史には軍人皇帝という言い方はしないが、

名族・貴族の力が強かった魏晋南北朝から、

朱全忠が白馬の禍で貴族を皆殺しにするまでは、軍人皇帝は名族から毛嫌いされたはずだ。

 

日本で言うと、豊臣秀吉や徳川家康と、五摂家の関係のようなものなのだろう。

 

曹操、五胡の諸君主、劉裕、蕭道成、陳覇先、楊堅、李世民、

全て嫌だったのだろう。

 

こう並べてみると、大半のこれらぽっと出の皇帝は、

漢人名族の末裔だと称している。みな怪しい。