歴史マニアのための魏晋南北朝史~歴史の真髄〜

三国時代から西晋、八王の乱、永嘉の乱、そして東晋と五胡の時代へ。

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中華史において戦争に強い人物は異民族

三国志で言うと。呂布 姜維 董卓 馬超。

 

私は何かしら異民族の血が流れていると考える。

 

騎兵運用能力が高く、

自分自身も機動力が高い。

 

このような人物というのは、

中華にはいないのではないか。

 

春秋晋の士会は、

どうだったかと思ったが、

そもそもこの晋という国自体が

北狄発祥である。

 

士会自身が北狄、すなわち狩猟民族の価値観を受け継いでいる。

 

となると、上記の面々に士会もラインナップされてしまう。

 

前提として、

中華の士大夫は馬に乗れないのだ。

 

馬に乗れなければ、

騎兵を賢く運用するのは容易くない。

誰か別に有能な幕僚は必ず必要だ。

 

中華が安定すると、

異民族を差別する。

 

中華が不安定になると、

異民族であることに目を瞑り、活用する。

 

そして安定したらまた差別する。

 

その繰り返しである。

 

しかし、活用された異民族は、

中華の内側に入り、差別する側として、

中華に同化する。

 

これこそが中華史の本質である。

 

同化は中華史の常道である。

これは前漢武帝が創り出した、

中華の統治法である。

 

内と外の区別なので、

実態は一緒である。

 

だから中華史に影響を及ぼした人物は気づいたら、

皆漢民族にされてしまう。

 

実はそこかしこに異民族はいるのだ。

 

周文王は異民族だ。

太公望も異民族だ。

となれば当然斉の桓公も異民族だ。

 

楚荘王も異民族だ。

呉王闔閭も越王勾践も当然異民族だ。

 

誰が純粋な漢民族なのか。

漢民族の概念は政治的なものであり、

生物学的なものではないのである。