歴史マニアのための魏晋南北朝史~歴史の真髄〜中国史・日本史全般拡大中

三国時代から西晋、八王の乱、永嘉の乱、そして東晋と五胡の時代へ。

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東晋の桓玄=西晋の司馬倫

 

 

桓玄は西晋を亡国へ導くきっかけとなった、

司馬倫に

非常に似通っている。

 

●司馬倫とは

 

司馬倫とはだれか。

 

司馬倫は、

狭義の八王の乱を起こした人物で、

のちに皇位を簒奪した人物である。

 

司馬倫は、

司馬懿の末子。

 

文字が書けなかった。

当時出現し始めた高位層にも関わらず、

無教養な人物の走りである。

 

司馬倫は、

当時の宗族の事実上のトップとして、

賈后に対してクーデターを起こす。

 

そして権力を握ると、

恵帝から皇位を奪う。

 

同じ宗族だから簒奪ではないという見方もあるかもしれないが、

血統が大きく変わるのでこれは簒奪である。

 

南朝は斉と梁は同じ蕭氏だが、

皇統が変わるので禅譲となった。

 

西晋は、

司馬昭が天命を受けたとする王朝であり、

さらに司馬炎が世祖としてそれを受け継ぐとわざわざした王朝である。

 

司馬昭の弟の司馬倫は、

この天命とはなんの関係もない。

 

司馬昭、司馬倫の父、司馬懿が天命を受けているのなら別だが、

司馬懿は天命を受けたのではない。

 

天命を受けたのは、例外なく、

「太祖」である。

 

劉邦の高祖は通称で、本来は太祖高皇帝である。

唐高祖については、あれは諡号の知識が足りないゆえの間違いである。

 

 

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●軍閥化

 

西晋末の

宗族は、

それぞれ封建領主として領地を持っていた。

 

上限はあれど自領がある。

 

それにプラスして、

鄴などの軍事都市を官職として管轄できると強大な力を持つようになる。

 

皇帝が任命権を持つのだが、

その軍事力は強すぎて手がつけられなくなる。

 

いわば軍閥に近い。

 

このあたりの事情は、

東晋における、

北府軍、西府軍に近いものがあった。

 

●桓玄と司馬倫の家庭環境。

 

桓玄は、

才気煥発であったが、

4歳から「楚公」であり、(実際は南郡公。南郡は楚の別称)

皇帝、宗族を除けばトップ層の一人であった。

 

父桓温は東晋の英雄であり、輝かしい血筋である。

 

一方、

司馬倫は司馬懿の末子。

 

末子という点も桓玄と同じである。

 

司馬倫の生年は明確ではないが、

一説には240年と言われている。

司馬懿の晩年の子で、この辺りも同じだ。

 

10歳をすぎた頃に父司馬懿はなくなっており、

この時点で、司馬懿の司馬氏は皇帝の権力を凌ぐほどの最高権力者であった。

 

いずれも、

父が最高権力者であり、

成年に達する前に父が死去しているところは同じである。

 

●桓玄、司馬倫は皇帝を尊重しない

 

両者との最高権力者の末子であり、

父の苦労は余り知らず、

物心つけば、

皇帝すら気を使う家に育った。

 

そのような環境では、

皇帝を尊重するような気持ちは育たない。

 

もともと好き放題に振る舞える立場であった。

 

特に桓玄は叔父桓沖が死去してからは、

当主として桓温以来40年の歴史を誇る家を継ぐ。

 

事実上の王であった。

 

司馬倫は、西晋期においては、

皆ディオニュソス的な生活を耽溺。

 

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だれもがやりたい放題だった。

 

その中でむしろ司馬倫はほかの宗族たちに比べれば、

大して今を楽しんでいなかったかもしれない。

 

それが長幼の序でお鉢が回ってきたのである。

 

皇帝を尊重していないこの時代。

 

彼らは、ただ好きにできる皇帝になることを、

ただ純粋に望んで、

皇位を簒奪した。

 

思っているのと実行するのとでは意味が違う。

 

皇帝を尊重しないという意思表示と行動が伴うと、

完全な事実となる。

 

そうして皇帝になった自分自身も軽く扱われることになる。

 

これを桓玄と司馬倫はわかっていなかった。

 

●皇帝という権威を崩壊させた、司馬倫と桓玄。

 

だから早々に打倒される。

 

皇帝の存在が軽く扱われたことは、

王朝の存続にとっては致命的で、

これをきっかけに、

東晋も西晋も亡国の道へと進む。

 

 ●参考図書;

 

魏晋南北朝 (講談社学術文庫)

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中華の崩壊と拡大(魏晋南北朝)

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魏晋南北朝通史〈内編〉 (東洋文庫)

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